幕別高校で特別講義をしてきました!#2

前回のポラリス通信で書いた18日に続いて、25日に再び幕別高校の家庭科の授業へ行ってきました。

写真は、生徒たちの前で話す川道さん。左端が家庭科担当の山本先生。


12月に(株)ワールドワークの川道さんから「授業やってみない?」と打診されて、いつものごとく「やりますやります」と即答したものの、家庭科の授業?

きっと家庭科の先生は、あると便利な身体障害者向けのアイデア治具、みたいなのを生徒たちに考えさせたいのだろうな、と思いました。


普段の生活で困っていることを障害者自身が話して、生徒たちにアイデアグッズを考えてもらう。

大切なことです。でも、このパターンの授業は全国どこでもしていることでしょう。

どうせなら違う切り口で授業をしたい。

正月の間、ゴロゴロしながらずっと考えました。


今回の家庭科の授業のテーマは『持続可能な開発目標「出会う、気づく、問題意識をもつ、調べる、まとめる、実行する、伝え合う」』。つまりはSDGs絡みですね。

ポラリスの柱となる活動理念は「障害者の社会参加」。

この2つをリンクさせて、生徒たちに「障害者が社会参加しやすい地域、誰もが暮らしやすい地域」を考えてもらう、というアイデアが浮かびました。地域デザイン。これなら「持続可能な開発目標」という授業のテーマにも合致しています。


それを踏まえて、授業の1週間前に高校の周囲を探索してみました。

前の晩に軽く雪が降って、歩道はうっすらと雪が積もり、除雪がまだ入っていない状態。歩道よりも、綺麗に除雪されている車道の方が歩きやすいのか、車道を歩いている高齢者。

その高齢者を見た瞬間に閃きました。

生徒たちが車いすに乗って、この歩道を通ってみるというフィールドワーク、面白そう。


幕別高校から数百m(後で測ってみると750m)のところに幕別町保健福祉センターがありました。町の社会福祉協議会もここにあります。

社会福祉協議会へ例によってアポなしで突撃。

「今度、幕別高校で福祉に関する授業をやるのですが、例えば車いすを貸してもらうことなんかできますかね?」。

いきなり訪問して、謎のお願いをする怪しい男に、職員は対応してくれて「車いすを授業に貸し出すのは問題ありません」とのこと。


川道さんを通して家庭科の山本先生に打診しました。車いすに乗ってフィールドワーク。ちょっと難しいかな、とも思いましたが、実現すれば面白い。先生からNGが出たら「障害者の困りごと」みたいなベタな企画でお茶を濁せばいいやと思いました。

幸い、川道さんも山本先生も「それは面白い!」ということになり、車いすフィールドワークが実現することになりました。

でも、高校側から「そんなことをして何かあったらどうするんだ?校内でやればいい」という「何かあったらどうする」論が出て、山本先生は学校側をかなり説得してくれたようです。


そして18日に1回目の授業。

高校から幕別町社会福祉協議会までの750mを車いすで行ってみて、何が障害者のバリアになっているのか、どうすれば解決できるのかを考える、つまり「誰もが暮らしやすい地域をデザインする」という宿題を生徒たちに出しました。問題点を見つけたらスマホでどんどん写真を撮ればいい。必要な情報はネットで調べればいい。

車いすを返却するときは社会福祉協議会の人にきちんと礼を言って、車いすのタイヤを拭いて返却すること、という小姑な一言も付け加えて。


21日に2時間授業でフィールドワークを実施。20名(全校生徒!)の生徒たちが2人1組になって、10台の車いすで高校から保健福祉センターまで行きました。

22日の授業で考察。

そして25日は、生徒たちがフイールドワークで見つけた課題、解決策をプレゼンする授業でした。この授業に水口も参加。


フィールドワーク当日の様子を説明する山本先生。


当日の歩道の状況。


生徒たちのプレゼンが始まりました。持ち時間は1チーム5分。

彼は、前輪がはまって進まなかったと指摘。前輪にソリを履かせたらどうかと提案。

また、車いすの人と介助者のコミュニケーションツールとして、車いすに乗ってる人がスイッチを押すと点灯するランプなどはどうかという提案も。


彼女は、一番前の席に横向いて座って、こちらの言うことにいちいち茶々入れてくるタイプのふざけた生徒。

実際に、車いすに乗ってみて、さまざまなことを感じたようで、雪道でも車いすの人が外出できるような方法を考え、ネットで補助具をいろいろ調べてくれました。すごく熱心。

「これ、全部帯広で買えるんだよ」と川道さんが最後に種明かし。


この2人は雪道で車いすを押すことがいかに大変かということを力説。自転車のように電動アシストをつけたらどうかというアイデアを発表。


寡黙な感じの彼。

車いすの乗ってみて乗り心地が悪かったから、マウンテンバイクのようにサスペンションを付けたらどうかと提案。


彼は、普段は気にもならない段差が車いすだと通れないことを説明。

「これでは車いすの人は1人では出かけられない。行政にきちんと除雪することを要望すべきだ」。


彼女は4月から福祉系の短大に進学するとのこと。きっといつか再会するね。


生徒たちのプレゼンが終わり、トリで大演説する川道師匠。


こうして今回の一連の授業が終わりました。

生徒たちのプレゼンは地域デザインという点で、どれも質が高く、まるで大学のゼミかと思うような内容でした。

そして今回のフィールドワークを通して、障害者が社会参加する際の障壁、それを取り除くことの重要さを感じ取ってくれたように思います。

あと、おじさんおばさんと違って、若い人は心がピュアで真っすぐ。元気をたくさんもらいました!

水口




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